魔公子の日記

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新刊完成!&「ひぐらしのなく頃に業」各騙し編における沙都子の行動の考察

新刊ひぐらしのなく頃にさとりか百合本「梨花と沙都子のすくーるうぉーず」が完成しました!
まさかの14年ぶりのひぐらし本です! それほどシャンデリア百合心中の衝撃は強かったのです…。

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新刊は下記のイベントにて配布予定です。
6/13「雛見沢村綿流し祭」(蒲田Pio)配置 A-31
7/18「雛見沢村民集会6」(ポートメッセ名古屋)
9/12「こみっくトレジャー38」(インテックス大阪)
また6~8月に参加予定の艦これオンリーでも、他ジャンルを置いて良い場合は持って行きます。

 

自家通販はこちらです↓
Pixiv Booth通販 https://makoushi.booth.pm/

 

書店委託はこちら↓
メロンブックス https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1002489
とらのあな https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040030912525/
ブックメイト https://bookmate-net.com/ec/48879?sec=dojin


さて、ここからはひぐらしのなく頃に業の各騙し編における沙都子の行動についての考察です。長いのでご興味がある方のみご覧くださいませ。
時系列は郷壊し編→鬼騙し編→綿騙し編→祟騙し編→猫騙し編という前提で
主に沙都子の精神状態がどの時点でどうなっていたのか?とH173は誰に使用したのか? についてとなります。

 

まず郷壊し編序盤ですが、入江の言葉を信じるなら雛見沢症候群は克服したことになります。
その後の聖ルチーア学園での梨花との確執で精神的に追い詰められますが、ループ直前の雛見沢での久しぶりの部活では梨花と親し気に会話するシーンもあり、まだ正常です。


そして2週目で梨花に「自分にはルチーアは絶対無理!」と打ち明けるものの、梨花の「絶対に沙都子を一人にしないから!」という約束を信じて再びルチーアへ。
ぶっちゃけ放送では一瞬で3年が過ぎますが、中学時代の3年間という遊びたい盛りの時間を大嫌いな勉強(しかも自分の夢ではない)に費やし、しかもそれを2回も繰り返したのですから筆舌尽くしがたい苦行です。
それでも「梨花と一緒にいられる」という目的が叶うなら報われたのでしょうが現実は…。
この時点で沙都子の精神状態がかなりおかしくなっているのは想像に難くありません。
死ねば本当にループできるという確証が無い中で、躊躇いもなく梨花と心中した事がその証でしょう。
この時点での沙都子の心境は「梨花と一緒にいられないのなら、このまま本当に死んでも…」くらいの勢いだったのかも。

 

この後3週目以降のループに入るわけですが、ここで繰り返した自死もまた相当精神に影響を与えているはずです。
梨花でさえ「死の直前の記憶がないから正気を保っていられた」というくらいなので。トラックに轢かれるのは一瞬でも、鉛筆で喉をぶっ刺して死ぬのは相当苦しいはず…。

 

そして決定的と思われるのが、この後の100年の追体験
普通に考えて、誰とも話さずに長い時間を過ごしたら100年を待たず人間の精神は崩壊します。
ここもアニメの尺の関係で一瞬ですが、1人でただ見ているだけのこの100年間で沙都子の言動はあきらかに変わっています。
追体験以前はあくまで説得という正攻法で梨花を翻意させようとしていたのに対して、追体験後は「大好きな梨花の心を折る」という矛盾した考えになってるのも、既に正常ではなくなっているゆえかと。
また、100年の中で自分を拷問する詩音や、自分の入院が長引けば気が楽になると発言した悟史を見ている可能性もあるので「もう自分には梨花しかいない」という思いも強くなっているはず。

 

で各騙し編へと繋がるわけですが、ここで疑問が一つ。
沙都子が戻った昭和58年の6月の雛見沢では症候群はまだ存在しているのか? です。
雛見沢症候群は過度なストレスが引き起こす病気ですから、100年の追体験後の沙都子ならばループ後に即発症してもおかしくない、と言うか発症しなければ変です。
作中では発症している様子は見られませんが、入江いわく「「沙都子のL5の症状は即錯乱状態になるタイプではなく、表面上はいつも通りに見えていても、おぞましいほどの狂気を内面奥深くに隠しており、ちょっとしたきっかけで目を覚まし凶行に走るタイプ」という事なので、発症している可能性は充分あるかと。

 

鬼騙し編では沙都子が保健室でレナにH173を使って発症させた説がありますが、そもそもレナは体調が良くないので保健室へ行ったわけで、実は既にリナを殺して発症していたのでは? とも考えられます。
また卒の予告編で梨花ちゃんが死んでいると思われるシーンで、沙都子の靴と包丁には血が付いていないので、鬼騙し編では実は沙都子は何もしていない可能性すらあるかと。


次の綿騙し編は発症したのが魅音なのか詩音なのかで変わってきますが、少なくとも梨花をやったのは沙都子以外と思われます。
もし沙都子ならば、その直後に自分もループすればいいわけで、わざわざ園崎邸まで行って魅音(詩音)と撃ち合う必要性がありません。
あれは追体験目明し編を見た沙都子が、梨花が醤油を貰いに園崎亭へ向かったかどうかを確認しに行ったと考える方が辻褄が合います。
それに梨花の死に方を考えると…。沙都子だったら大好きな梨花を便槽に突っ込む方法は取らないでしょw

 

そして祟騙し編ですが、ループの影響で半ば改心(というかロクな死に方をしない自分の未来に心が弱った)鉄平は、実は沙都子を虐待していなかった説が有力です。
最終話で北条家に来た圭一に鉄平が襲い掛かるのは、おそらく自分が圭一に殺されたカケラの映像がフラッシュバックして錯乱状態に陥ったためかと思われます。
このシーンは沙都子が鉄平にH173を使って、家に招き入れた圭一を襲わせたとも解釈できますが、動機があまりにも無いので多分違うかと。
むしろこの時点の沙都子は、一向に意志が変わらない梨花を追いかけるのに疲れて、皆殺し編でも祟騙し編でも自分の為に懸命になってくれた圭一になびきかけていたのでは? とも考えられなくもないです。
また「大石刑事は自然発症」と竜騎士07氏がインタビューで言っています。

 

以上から、鬼騙し綿騙し祟騙し編は「沙都子がH173を使って誰かを強制発症させた」というのはミスリードで、実は誰にも使っていなかったのではないかと思います。
また、梨花にも直接手を下してはいなさそうです。

 

しかし猫騙し編はH173を使っていた可能性が…。
何度繰り返しても上手くいかず、ちょっと心が動きかけた圭一は鉄平と相討ちという精神状況が極限まで悪化した状況の中で、雛見沢に現れたのは梨花が密かな思いを寄せる赤坂守。
沙都子がH173を使う決心をするには条件が整い過ぎています。
その後の園崎茜と公由村長は、自分を村八分にした御三家の人間なので躊躇う理由はありません。
そして完全にタガが外れた沙都子はエンジェルモートで圭一をも手にかけ、最後は自分自身に投与して梨花に綿流しを…。
(シラフではさすがに梨花の腹を裂けなかったのでしょう)

 

と、これが自分なりのひぐらし業における沙都子の心境の考察なのですが、実はそれ以前にそもそも沙都子は郷壊し編序盤の祭具殿で死んでいないのでは? とも思っています。
鑑賞が目的であるエウアが人間に直接手を下すというのが変ですし、そもそもあの空間で死ぬというのもおかしな話です。
旧作の賽殺し編で死んだと思われた梨花は、実は羽入が見せた夢の世界を過ごしていただけでした。
(そもそも羽入に死んだ人間を元のカケラに生き返らせる能力は無いので)

つまり今回の業のお話のほとんどは沙都子にとっての賽殺し編なのではないかと思うのです。
雛見沢での部活の後で沙都子と別れてエンジェルモートへ向かった梨花も、後からやって来ない沙都子を心配して再び雛見沢へ戻って祭具殿へ入り、気を失って目覚めた時がそのまま鬼騙し編其の弐の冒頭に繋がるのではないかと予想。
梨花と沙都子の不仲を心配した羽入が二人に同じ夢を見せているという説です。この場合、エウアは羽入の協力者あるいは本人そのものということになりますが。
もしそうなら部活メンバーもどこかのタイミングで同じ夢に入ってそうな気も。
ただこの説はいくつかの矛盾もあるので、もうちょっと考えたいと思います。