映画は世相を表す?
今日は久しぶりに家の中での昼食だったので
昼飯時にやっていた午後のロードショーを見ながら食べました。
映画は1991年のアメリカ作品「テルマ&ルイーズ」
普通の生活を送っていた女性二人が、暴行されかけたことから人を殺してしまい
逃げ回っているうちに、次々に犯罪に手を染めてしまう。
そして気が付いてみれば犯罪者街道まっしぐら。
最後は警官隊に追い詰められて、二人で崖からダイブするという
ニヒリズム感たっぷりな作品でした。
映画「俺たちに明日はない」のクライドがいない
ボニーが二人いる話だと思って頂ければ分かりやすいかと。
典型的な転落人生の話なのですが、犯罪に手を染めていくうちに
退屈な日常からの解放と新たな刺激に酔っていくという点も同じです。
面白いのはこの映画が作られたのが、1990年代初頭という事です。
当時のアメリカは冷戦が終結し、経済も順調でした。
生活は豊かになったけど、変わらぬ日常に物足りなさを感じる時代
とでも言いましょうか。
そういう時代にこういう作品が登場するというのは興味深いですし
必然だと言えるかもしれません。
日本でも「あしたのジョー」とか「巨人の星」とか
努力しても最後に報われない作品が流行ったのは高度成長期の頃でした。
閉塞感の強い次代にこんな作品を見ても
共感は得られませんし、鬱になるだけですしねw
話変わって、日本では「信長、秀吉、家康」の3人がよく比較されますが
その人気の順が時代の世相を表しているような気がします。
戦後の混乱が治まり、高度成長期を迎えつつあった1960年代は
一兵卒から努力と根性で成り上がった秀吉が人気があったと聞きますし
生活が豊かになり、今度は個人の自由や時間を求めだしたバブル末期は
周りに流されず強引に自分の信じる道を突き進んだ信長が評価されました。
今は誰が一番人気なのか分かりませんが
経済は悪化の一途を辿り、生活は悪くなるばかり
ネットではいつも言いたい放題だけど、実際自分が何をしたいのか分からない。
努力しても報われ無さそうだし、待ってればいつか誰かが何かを何とかしてくれるんじゃね?
って事で、家康が人気…なんて日本にはなって欲しくないですねw