魔公子の日記

同人サークルRED RIBBON REVENGERのサークル情報他、台湾、香港、韓国、中国、ヨーロッパなどの旅行日記、日々の戯言などw

ラスト オブ ザ ミレニアム

晩飯の一人用湯豆腐鍋と納豆ご飯を食べながら
何か番組やってないかなぁ〜とTVをつけたら
映画「ヒトラー〜最期の12日間〜」がやっていたので
もふもふ食いながら観る。


ドイツ第三帝国最後の12日間を、ヒトラーの秘書ユンゲの目を通して描いたノンフィクションです。
ヒトラーの人間性を追求したということもあって
当時ドイツや隣国フランスでは映画の公開に一悶着ありました。


ドイツ敗戦寸前の実話はほとんど知っていたのですが
全編に渡って悲壮感バリバリで、ご飯を食べ終わった後も食い入って観てしまいました。
全ヨーロッパからアフリカ、コーカサスまで
人類史上5本の指に入る版図を築いたドイツ第三帝国も終焉は惨めなもので
ヒトラーの腹心と呼ばれた側近達も次々と裏切って逃げてゆきます。
もっとも、ゲーリングをはじめとする逃げた側近達は
ナチスという金のなる木に群がっていただけに過ぎず
その能力も、お世辞にも有能と言えるものではありませんでした。
唯一、有能であったゲッペルスが最後までヒトラーに仕えて殉じたのは
ある意味皮肉と言えるかもしれません。
もっとも、ヒトラー自身が他人から忠義を受けるだけの資格があったかどうかは
はなはだ疑問ではありますが…。


ソ連軍に包囲されたベルリンの地下司令部で
来るはずもない援軍をひたすら信じ、部下たちのふがいなさを罵る
ヒトラー役の人の演技はすごかったです。
実際、最後の頃のヒトラーは、自分亡き後のドイツの徹底的な破壊を命じていました。
廃墟と化したドイツの大地で、英米軍とソ連軍が戦いを繰り広げるのを夢想していたと言いますから
ほとんど正気を失っていたのかもしれません。
そんな独裁者に付き合わされたドイツ国民は本当に不幸なのですが
ヒトラー率いるナチス党は、正当な国民の選挙で選ばれた政府であったことも
忘れてはいけない事実でしょう。
自分達が選んだ独裁者が、国と丸ごと無理心中だなんて
滑稽でありながら、あまりにも笑えない話です。